ゴンのヴィーガンライフ(旧ゴンの台湾留学記)

ゴンです。台湾に語学留学していました。ヴィーガン、エコ、ミニマムな暮らしを目指しています。

【考え方の変化】今まで、疑問を持たずにいのちをいただいてきたけれど

【前置き】

今回書いた内容は、台湾留学を通して得た最も大きな考え方の変化であり、今後の私の人生の選択を変えることになると思います。この記事では主に食についての考えを書きましたが、この考え方の変化は、日用品や化粧品、衣服、レジャーなどの選択にも繋がります。そして私自身まだまだ勉強中ですが、自身に起きた大きな変化なので、この気持ちを忘れないうちに書いておこうと思います。

 

個人の価値観は人それぞれであり、押し付けたり、押し付けられたりせず、尊重されるべきであるということを前提とします。ぜひ、見ていただけたら幸いです。

このブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 

 【子供の頃の食生活】

子供の頃、食事がどのような過程を経て自分の目の前に現れるのかなど、考えたことはなかった。だから当然、肉や魚や卵、乳製品などを食べるのはなぜか、ということについても考えたことなどなかった。小学校の給食の時間には「魚を食べると頭が良くなる」といった内容の歌が校内放送で流れていたし、飲み物は牛乳で、好き嫌いをすること、食事を残すことはいけないこととみなされていた。

家庭科の授業ではバランスの良い食事を心がけることの重要さが解かれ、赤・黄・緑に色分けされた円形の図を覚えた。赤は身体を作る食品、黄はエネルギーを作る食品、そして緑は身体の調子を整える食品。それが「健康的な食」の教育であるとされ、誰も疑うことなどなかった。

食べ物を食べさせてもらっていた幼い頃の私に、食の選択をするという機会は極めて少なかったし、食べたい物ばかりを食べていることが成長に影響を及ぼすとされていたから、栄養が偏ることないような多種多様の、大人が用意した食事をただ口に運んだ。

 

【高校生、屠場に行った経験】

高校2年生の時、選択授業の一環で、東京の品川にある芝浦屠場に見学に行った。

この選択授業では人権問題をテーマに、LGBT外国人差別についてなども学んだ。芝浦屠場へ行ったのは、職業の人権差別について学んだ時だった。

成人していなかったため、屠場で実際の屠殺を見ることはできなかったが、屠殺の映像を見た。牛や豚が解体され食用として市場に出るまでの段階を、その時初めて知った。

当たり前だが、牛や豚や鳥が急にポンっと肉になるはずなどない。そこに魔法など存在しない。人間の手によって人間の食用になるということ、いのちを食べるということの現実を初めて見たのが、16、17歳の頃だった。

けれどもこの時の論点は「動物が人間の食用となっていること」ではなく、屠場で働く人の「人権」について学ぶことで、注目したのは「屠場に届けられる誹謗中傷の声や手紙」であり、屠場で働く人への理解のあり方だった。

頭でっかちな私は、この時、なぜ人間が、そして自分が、肉を、つまりいのちを食べるのかについて疑問を持たなかった。ただ、人権侵害があるという事実にばかり怒りの矛先が向いており、動物が残虐に扱われていたとしても、いのちに感謝して食べようと、屠場で行なわれている行為を正当化しようとしていた。

 

【台湾留学、考え方の変化】

そして大人になった。食べたい物を自分で選択するようになり、美味しい物、好きな物、有名な物など、たくさん選んで食べ、飲んだ。舌はそれなりに肥えた。台湾に留学してからは、台湾固有の料理や味付けの物を食べてきた。美味しい物も種類も多く、満足のいく食生活を送ってきた。

 

2019年11月、語学学校のオリエンテーションで1人の友人ができた。彼女とは、話してすぐに気が合うと感じ、お互いに意気投合した。その後まもなく、彼女と共に食事をする機会が訪れた。店を選びに学校から出る時、彼女は、自身がヴィーガンであるということを伝えてくれた。(実際、その時はベジタリアンだと伝えてくれたが、彼女の考え方はヴィーガンであるとのちに分かった)

彼女に案内されて、台北市内にあるいくつかの「素食」のレストランへ行った。「素食」とは、菜食中心の料理を意味する。驚いた。台湾では素食のレストランが非常に多く点在し、学校の徒歩圏内に何軒もあった(元々台湾の宗教上の理由により、素食の店が多く存在する)。さらに学食やフードコートにも素食の店があり、そのような店があることがもはや当たり前のようにも感じられた。そして、素食の店で食べる料理は、総じて美味しい物ばかりだった。

 

f:id:gonchatokyo:20200124013129j:image友人と一緒に行った学校近くの素食の店。看板にわかりやすく素食の文字がある。

※許可をとり友人の写真を載せています。

f:id:gonchatokyo:20200124013132j:image店にもよるが、麺やご飯、食べたいおかずを選ぶことができる。選択肢も具も多く、美味しくて、なんと言っても安い。

※許可をとり友人の写真を載せています。


f:id:gonchatokyo:20200124012643j:image台北市内のおしゃれなヴィーガンレストラン。メニューには、使われている具材が細かく記載されていた。
f:id:gonchatokyo:20200124012639j:imageヴィーガン野菜フライ
f:id:gonchatokyo:20200124012652j:imageヴィーガンカレー風味リゾット
f:id:gonchatokyo:20200124012636j:imageヴィーガンピザ

 

 今までの人生で、ベジタリアンヴィーガンの人に出会ったことは何度かある。日本にも肉を食べない友人がいるし、LAに住む叔母と従姉妹はヴィーガンである。

 ただ、私は今まで彼らの考えに対してどこか他人事だった。動物性の物を食べない選択をする事は私には関係ない、他の誰かのする事であると、無意識に線を引いていた。私はそんな主義など持っていない、食べたい物をただ食べれば良い、と、動物らしく欲求に素直だった。

語学学校でヴィーガンの彼女に出会い、彼女の話を聞いた時、ほとんど初めて、ヴィーガンについて知る機会を得た。

彼女は、食べられ傷つけられる動物を自分=人間に置き換えて考えていた。

 

「人間が食べられたら、奴隷として売られたら、殺されて衣服にされたら、見せ物にされたら、実験に使われたら、いやでしょう?動物も同じ。」

「数多く存在する動物の中で、特定の種の動物だけが食べられたり、傷つけられたり、人間に支配されている。人間は『動物の中で自分たちが一番地位が高い』と思ってそんな事をしている。でも本当は、地位なんて存在しない、皆地球に生きる生き物に過ぎない。」

「動物を食べるという事は、環境悪化にも繋がる。水を使うし、気候変動にも関わる。動物にとっても地球にとっても、人間にとっても優しくない。」

「世の中の動物に対する行いの事実を知ってしまった以上、動物にも、環境にも健康にも良い食べ物や物を選んで実践するしかないと思ったんだ。」

 

私たちは、素食を食べながらこんな内容の事を話した。短い時間の中で、彼女と話して、私の中の考え方が変化していくのが、はっきりと分かった。


f:id:gonchatokyo:20200124012649j:image台湾の豆花というデザート。豆乳、豆腐、緑豆やタピオカなど、すべて植物性の材料が使われていて、ヘルシーで甘くて美味しい。
f:id:gonchatokyo:20200124012646j:image台湾のフードコートでよく見かける「VEGE CREEK」
f:id:gonchatokyo:20200124012628j:image野菜やきのこなどを選んで、麺類と合わせて調理してもらえる。

f:id:gonchatokyo:20200124013146j:image美味しく健康的な素食がいただける。

 

彼女とランチの後、彼女から動物や畜産業、食肉に関する動画をいくつかシェアしてもらった。私がやるべき事は、まず、現実を知るという事。

 

 【The Secret Reason We Eat Meat】

友人から教えてもらった、食肉についての動画。短いのですぐに見られる。

youtu.be

 

【Veganism in 12 minutes!】

Veganについて発信している在英日本人女性の動画。個人的に探した。

youtu.be

 ヴィーガン食生活を始めるヒントとレシピ】

東京在住女性による動画。これも自分で探した。

youtu.be


 

【今後、どうしていきたいか】

ここまで長々と書いてきたが、結論、私がこの記事で主張したいのは、これから

「動物性の物をなるべく口にしない生活」を目指すということである。

 

そして、食の選択だけでなく、日用品や化粧品、衣服、レジャーなどの選択も、動物が苦しむことのなく、環境に優しい選択をしていきたい。

きっと時間はかかる。もうすでに使っている物が動物性の物もあるだろうし、それをすぐに捨てるわけにもいかない。

だから、ゆっくり始める。とりあえず、情報収集をする。そして食事から見直していく。難しいことではない。できることから、ヴィーガンという生き方を踏み出していく。

動物のため、地球環境のため、そして健康、人間のためにも、上に述べた選択をしていきたい。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。